前回の初級編はどうだったでしょうか?
精神論じゃないか?とか具体性に欠けると思われたでしょうか?
申し訳ないですが、ここではその辺に書いてあるようなありきたりなムーブとかホールディングとかを書くつもりはありません。
具体的な技術を知りたい方は、大変申し訳ないのですが書籍買うかYOUTUBEを見てください。
少し検索すれば知りたいムーブやホールディングは簡単に調べられるので、敢えてこのページ書く意味がありません。
初級~中級段階
今回のテーマとなる段階は大体5級~4級ぐらいだと思って進めたいと思います。
(私の感覚なのでグレードは気にしないでください。)
この辺になると普段の生活や他のスポーツで使わない動きが出てくるのではないでしょうか?
例えば、インサイド・アウトサイドフラッキングであったり、カウンターバランスであったりと他の競技でも使用しないようなボディバランスを使ったクライミング独特のムーブが出てくると思います。
ここで重要なのはムーブ名称を覚える必要もなければ、型としてムーブを覚える必要もないというところです。
要は無理な体勢にならないフォームを組み合わせれば、自然とカンターバランスや各種ムーブになります。
これを、一つ一つムーブを区切って登ろうとするとムーブとムーブの間で”もたつき”が生じます。
もたつきが生じるということは、エネルギーロスが生まれます。
普段から運動する方や力仕事をすることが多い方は、初めてクライミングを経験した日に5級、4級を登れてしまうでしょうが、同じルートを同じ登りで再現することは難しいでしょう。
それはやはり最適な動きが出来ておらず、エネルギーロスが大きいからです。
最適な動き(ムーブ)を身に着けるには沢山登って動きを体に覚えこませて、楽なホールディングの方法と強度を体に覚えこませる必要があります。
そのためには、疲れた状態でルートを出来るだけ丁寧に完登することです。
具体的には、自身の最高グレードの一つか二つ下のグレードを、最小のエネルギーで登る練習です。
元気な状態での登攀はどうしても強引な動きになる場合があります。
疲れた状態での登攀は最小のエネルギーのしか残っていないので、残ったエネルギーで何とか登ろうとします。
この何とか残ったエネルギーで登ろうとして登れたフォームが身について、他のルートにも応用できれば自然と最小エネルギーの最適な動き(ムーブ)が身に付きます。
ちょっと長ったらしく書きましたが、これはどの競技でもやっているフォームの反復練習です。
野球でいうところの素振りとかピッチングですね。
スポーツ運動学的にいうと3段階の上達工程です。
初段階:粗いフォームの発生
中段階:精錬フォームの定着
上段階:フォームの自動化
最終的には、一度経験した動きは最小エネルギーによる最適なフォームのムーブとホールディングをあまり考えずとも自動的にスムーズに繰り出せるようになります。
ただ、他の競技との違いはグレードが上がるとムーブとホールディングの強度が変わるということです。
簡単なルートでもスムーズに連続させることが出来ると、これから先の中級以上でも役立ちます。
何故かというところは次回書いていきます。
話は脱線しますが、他の競技、特に球技はびっくりするぐらい反復練習をしますが、正直昔から理解できません。
一度出来るようになった動きを何故毎日、しかも何十回、何百回もするのでしょうか?
そりゃ色んな関節が炎症しますよ、人間の体は所詮消耗品ですからね。
そもそも出来るのに反復練習し続けるって脳が苦痛を覚えないのだろうか・・・?
クライミングは出来るようになった動きを何回も練習することなんて殆どありません。
それよりも出来ない動きを減らす努力の方が重要です。(この辺は次回あたり出てきます)
最適化されたフォームのイメージトレーニングや動きの自動化に至る反復的なイメージトレーニングは必要だと思いますが、最適化されたフォームを反復練習をする意味ってなんでしょうか?
筋トレでしょうか?