11月に入って気温がグッと下がってきて所謂 外岩のシーズ到来ですね。
どこのジムでも今週末はどこのエリアに行こうかという相談やどこのエリアの何級の課題を落とせたとかといった話題で持ち切りではないのでしょうか?
さて今回のお題ですが、クライミングってそもそも何?ってところが肝心なところですね。
オリンピックの追加競技種目として選ばれたスポーツクライミング
私がクライミングを始めたころ(10年以上前)はクライミングをされている方は周りに殆どいませんでした。
で、よく登りに行っていたジムのクライマーの方がクライミングはスポーツじゃないというようなことをよく言っていました。
当時の私は「は?こんなに体幹とバランスを使う動きがスポーツじゃない?」という感じで意味が分かりませんでした。
私がクライミングを始めた当初はクライミングジムの役割=外岩で登るための練習の場
という意味合いが強く、現在のように瞬発力やリズム感(所謂 コンビネーションやコーディネーション)といった課題の概念が無く、ホールドは岩の模造品という感じでした。
そうなると、必然的に課題は岩場のような兎に角、ホールディングしたら指、手首、肘、肩を固めて次に手を出すといった単純な保持力勝負の課題が多かったです。
現在はというと、先ほど紹介したような瞬発力やリズム感を必要とする課題作られるようなホールドが開発され、本物の岩と形状が剥離していっています。
恐らくこの、剥離が大きくなってきたのはクライミングがオリンピック競技種目として選出されるために起こった剥離だと思います。
なぜなら、スポーツクライミングっていう言葉自体が新しいです。
初めてワールドカップが開催された1989年からと考えると、たかが30年程度です。
そもそもスポーツクライミングって違和感ありませんか?
他のオリンピック競技のすべてを見渡しても競技名にわざわざスポーツと付けている競技はありません。
メジャーなところで言うと野球、テニス、サッカー、卓球、体操、バトミントンなどなど、どれをとっても競技名にわざわざスポーツ野球みたいに”スポーツ”とつけていませんよね?
じゃあスポーツってなんだ?ってなことになります。
ものすごく端的にいうとスポーツとはルール(規則)があって他人と競うのもです。
ここで最初の話に戻ります。
クライミングはスポーツなのか?
答えはYesでありNoです。
それはスポーツクライミングはスポーツであり、元来の自然の岩場を登るロッククライミングは登山だからです。
そう、ロッククライミングは登山です。
登山は他人と競争することが目的ではなく、自然を相手に登頂を目指すことが目的です。
登頂を目指すための手段として岩を登るためのクライミング技術が必要となるだけで、最終的な目的は登頂です。
スポーツクライミングよりロッククライミングの方が歴史が長いので、自然の岩場を登る人が本物のクライマーという風潮が現在でもありますが、要はスタイルの違いなので気にする必要は無いと思います。(というかクライミングの神様と言われるような人がスポーツクライミングを先導していますんで)
自分が将来こうなりたいと思うスタイルでクライミング出来ることが一番の幸せだと思います。
そのためには色々なクライミングを経験して自分に合うスタイルを模索してみてください。
まだ、ロッククライミングを経験されたことが無い方は、今期はロッククライミングに挑戦してみてもいいですね。