クライミング ホールドについてあれやこれや(その3)

お知らせ

今回はクライミングのホールドメーカーについてご紹介していきます。

マニアックなHPでもホールドメーカー何選とかという感じで紹介されていたりしますが、当HPではカナリ踏み込んで紹介していきたいと思います。

現在クライミング用のホールドメーカーは世界中に何百と存在します。

当然全てを紹介することは出来ないので、何をもって紹介するメーカーを選定するか絞り込みが必要となります。

スポーツクライミングにはIFSC(international federation of sport climbing) 国際スポーツクライミング連盟という組織があることをご存知でしょうか?

このIFSCがヨーロッパを中心に世界中で年間数十回とワールドカップ開催を運営しています。(毎年ではありませんが、日本でもここ数年開催しています。)

このIFSCが公認に使用を認めているメーカーがあります。

今回は、IFSCの公認メーカーを紹介していきたいと思います。

IFSC公認メーカー

IFSCが公で使用を認めているメーカーについては、IFSC公式HPから確認することが出来ます。

詳細はこちらからご覧ください。(当然全て英語ですが悪しからず)

Manufacturers
Official website of the International Federation of Sport Climbing. Find events calendar, all past and future results, rankings, IFSC news, photos, videos.

ご覧いただくと10以上のメーカーが名を連ねていることが分かります。

正直、これらすべてを詳細に説明することは困難なので幾つか代表的なメーカーと、当社が付き合いのあるメーカーを紹介していきたいと思います。

AIX

チェコの代表的なメーカーで長くIFSCへサプライヤーとして提供している実績があります。

1990年代から操業しているだけあって大小様々な多くのラインナップを持っており、ハンドサイズのホールドはポリエステル系の材料を使用して、ウッドヴォリューム、グラスファイバーと満遍なくラインナップを持っているTHE 老舗といった感じです。

代表的なところでいうとゴルフと呼ばれるホールドがワールドカップでも頻繁に使用されており、目を引かれるほどの大型なのが特徴的です。

Cheeta

こちらも1990年代にフランスでLaurent Laporteによって創業されたメーカーで長くIFSCへサプライヤーとして提供している実績があります。

スポーツクライミングに特化したシェイプのラインナップを多く持ち、現在ではワールドカップの各大会で見ないことののないメジャーブランドです。

ボルト留めホールドのボルト箇所にねじ込み式キャップと作り始めたのも有名ですね。

Entre-Prises

Entre-Prises社は1980年代創業のクライミングウォールの施工も手掛ける大型企業です。

大きいのは会社規模だけでなく、ホールドも大きく有名なTaijituやBubbleは現在の大型ホールドの先駆けとなるホールドで、今やコンペシーンには欠かせないホールドとなっています。

ちなみにTaijituは、先ほど紹介したSheetaの創業者Laurent Laporteがシェイプを担当しています。

Flathold

言わずと知れた国際ルートセッターでワールドカップでもボルダリングでチーフルートセッターを務めているManuel Hasslerが立ち上げたホールドメーカーです。

現在では当たり前となりつつある、「コーディネーション」や「コンビネーション」といった登攀技法を早晩から多く取り入れたルートセッターで、それを可能とするためにメーカーを立ち上げたとか。

要は自分がルートセットで使いたいホールドを自分のホールドメーカーで作っている。

現在のホールドメーカーで主流のラインナップとなっているグラスファイバー製のボリュームラインもこちらのメーカの影響ですね。

ホールド業界の大きな転換(ムーブメント)を起こしたメーカー&ルートセッターであると思います。

筆者的にはグラスファイバー系のボリュームよりもダメージコントロールのような絶妙な悪さを持ったホールドが好みですが。

Kilter

レジェンドシェイパーIanPowellがアメリカで立ち上げたホールドメーカーです。

2013年に創業された若いメーカーながら、アメリカで有名なクライミング情報専門サイトのClimbing Business JournalのGRIP LISTで幾度となく1位に輝いています。

大胆にシェイプされた大型ホールドが主力ラインナップとなっており、メーカーのコンセプトであるルートセッターがルートセットし易いホールドである通り、シンプルでありながら存在感のあるホールドが特徴的です。

Teknik Handholds

アメリカ カナダ発祥のホールドメーカーで先にも紹介したClimbing Business JournalのGRIP LISTで常に上位にランクインする人気メーカーです。

特徴としてはTHE アメリカといった感じの大きくシンプルに掴ませるシェイプが多いです。

ボルトで固定するホールドには、他社で必ず見られる廻り止め用のネジ穴が見当たらず、DIYで空けてくれて言わんばかりの良い意味での大雑把な感じは流石アメリカメーカーといった感じですね。

Top Point

ロシアのサンクトペテルブルクに2014年に創業された比較的若いメーカーですが、ロシア最大のクライミングウォール建設会社ということもあり、豊富なラインナップを持っています。

近年ではワールドカップではロシア戦も毎年開催されることから、ロシア戦では御用達のようで豊富に使用されています。

また、ロシアという寒冷な土地柄 アイスクライミングも盛んで、アイスクライミング用のホールドもラインナップとして持っています。

※弊社ではこちらのTOP POINTのホールドの輸入代理店をしております。

XCULT

2009年にliyan MihaylovとDaniel Dudevによってブルガリアで創立されたメーカーです。

liyan Mihaylovは、XCULTを立ち上げるまでにウォール建設で有名なWALLTOPIAやホールドの製造メーカーで有名なCOMPSITE-Xで勤めた経験があります。

また、liyan Mihaylovは学生時代に機械工学と工芸を学んでいただけあって、ホールド製造におる製造方法や品質管理、造形美の細部にこだわりを感じます。

如何でしょうか?

今回紹介したホールドメーカーだけでもIFSCの公認メーカーの半分もありません。

ホールドメーカーは欧州がダントツで多く、次にアメリカが多いです。

日本でも近年ホールドメーカーが創業してきており、品質では欧米に見劣りしないメーカーもありますが、IFSC公認メーカーは未だ無いのが残念ですね。

ホールドに興味を持つと、ホールの弱点(持ちやすい箇所)が分かったりしてオブザベーションの精度があがるので強い選手は積極的に色んなクライミングジムに遠征したりします。

日本人選手が強い理由の一つとして、世界各国に比べて日本はホールドの取り扱いメーカーが多いことが挙げられています。

つまり、ワールドカップで使用されるホールドを普段から多種類にわたって練習で触っているので、持ちなれていることが勝因に繋がっていると。

逆に欧米と日本以外のアジア圏や中東等の選手はホールドに触りなれていないので、情報弱者とも言えますね。

次回はIFSC公認以外のメーカーを紹介していきたいと思います。

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